About
高齢者にとって住みやすい「安住型」を追及した家です。敷地は北側に山を背負った傾斜地となっているため、駐車場から玄関へのアプローチにはスロープを設けました。
平面プランは、玄関、茶の間、台所、脱衣所と円形の動線を描くような配置とし、高齢者にとって住みやすさを最優先しています。玄関はハイサイドライトから光を落とすことにより明るい空間とし、茶の間へのアプローチを気持ちよく演出しています。また、一日のなかでもっとも過ごす時間が長い茶の間と台所は一体化させ、明るい東南の位置とし、住む人が快適な生活を日々実感できるよう配慮しました。
寝室は南西の道路に面した位置としたため、車の騒音等の問題がありました。通常のサッシだけでは緩和が難しく、内部に木製建具を取り付けることにより解消しています。トイレはホールを介して設置し、寝室からも茶の間からも楽にアクセスできるようにしました。
すべての床は段差をなくし、さらに主要な壁には手摺を設け、室内での事故を防ぐことを心がけました。
内壁には珪藻土を多く使い、あたたかみのある落ち着いた空間を創ると同時に、湿度調整の効果も得ています。